日本人の9割は正しい自己紹介を知らない
「面接とかプレゼン術的な本かなー」と思って読んだら全然違いました。「世界標準の仕事プロトコールの教科書」ってサブタイトル見落としてたw
本書では外交や国際交流の場での立ち振舞が苦手な日本人向けに、「こういう場ではこう振る舞うのがワールドスタンダードだよ!」と、シチュエーション別にかなり具体的に描かれています。タイトルの自己紹介は勿論、会食やホームパーティに関する記述もあります。
プロトコールとは?
本書で頻繁に登場する「プロトコール」という単語に関して。表紙の裏に注意書きが有りました。
国家間の儀礼上のルールであり、外交を推進するための潤滑油。
また、国際的・公式な場で主催者側が示すルールを示すこともある(外務省: グローカル外交ネット:海外のお客様を迎えるために:プロトコールの基本より)
音の響き的に漠然とパソコンの専門用語っぽいっと思ってましたけど全然関係なかった。乱暴な言い方をすれば外交をする上でのマナーや知識、と言ったものでしょうか。
テーブルマナーとして「ナイフやフォークは外側においてあるものから使うこと」というルールがあるように、「日本人に対してするように自分をやたら卑下するのはNG」というのが本書で言うプロトコールなわけです。
国やシチュエーション別に多くの具体例を収録
著者の方は外務省出身で、それ以降のキャリアとも合わせて、各国の首脳と会食や会談のスタッフとして同席など、非常に多くの経験を積んでいます。そんな体験の中から学んだ、日本人が知らないプロトコールが数多く紹介されています。
例えば盛り上がりやすい話題やあまり親しくない間柄では控えるべきテーマなども、国ごとにかなり細かく描かれています。有名ドコロだとアメリカ人に対して大リーグで活躍する日本人選手の話をすると食いつきが良かったり、ドイツにナチス関連の話題を振るな、などという具合です。また「国に関係なく使える鉄板ネタ10選」というものも併記されているのは非常に助かります。
また巻末には日本人がよく聞かれる質問に対して、英語での模範解答も収録されています。例えば天皇制に関してや、今後の日本経済の予想など。この辺りはなんとなーく曖昧に捉えていることも多かったので、英語の例文としてだけでなく、日本の紹介文として楽しく読めました(勿論和訳もついてます)
藤子は著者さんのように国際国際した仕事に着くつもりはないですが、部外者として読む分には面白い本でした⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン!